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IDC 2013 参加学生レポート

参加学生報告レポート

若林まい(東京電機大学 ロボット・メカトロニクス学科 4年)

  • IDC2013への参加理由

私は,本学に入学しIDCロボコンの存在を知って以来,自分の英語力を試すためにIDCロボコンに参加したいと考えていました.昨年は,就職活動の一環として応募したインターンシップの選考・実施期間がIDCロボコンの日程と被るという理由から,応募を断念せざるを得なかったため,今年のIDCロボコンの選考は誰よりも入念に準備を行い臨みました.そのため,本年度のIDCロボコンへの出場権を得ることができたときは,本当に嬉しかったです.

 

  • IDCでの日々

ロボコンの選考から3週間後,遂に待ちわびた出発日を迎え,私は電大・東工大の生徒と引率の先生方と共に成田国際空港からブラジルへと出発しました.期待に胸を膨らませながら,乗継を含め約27時間のフライトを乗り越え,サンパウロ市内のホテルGo innに到着すると,私は引率の先生からタイとシンガポールの女学生とルームシェアをしなければならないことを伝えられました.私は,ルームシェアが大の苦手なので,すごく不安を感じました.しかし,幸いなことにルームメイトのAnnとYangはとてもフレンドリーだったため,その不安は杞憂に終わりました.

 

左:ルームメイトの Ann(Singapore) 右:ルームメイトのYang(Thailand))

 

  • 初日

IDCロボコンの初日,サンパウロ大学内の空き教室にてチーム発表が行われました.私は,シンガポール人のZu Da,中国人のZhixing,モロッコ人のYoussef,ブラジル人のVictorと共にブルーチームに配属されました.ワークショップ室に移動後,私たちは簡単な挨拶を済ませ,マシンのデザインを決定するための話し合いを開始しました.話し合いはマシン作りの経験が豊富なZu DaとYoussefを中心に進行しました.初日だったこともあり,この日はデザインを決めることができませんでした.

 

ワークショップの後は,ウェルカムパーティーが行われ,クイズ等のアクティビティーをブラジルのお菓子とサンドイッチと共に楽しみました.

 

チームメイト(左から,Zu Da(Singapore),Victor(Brazil),Youssef(Morocco),Zhixing(China))

 

  • マシン製作,そして大会当日

2日目は,初日に引き続き,デザインの話し合いを行いました.私は,とりあえず色々な意見を出してみましたが,大抵の意見はZu Daによって現実的ではないと却下されてしまいました.このように意見を片端から却下されるのは,私にとって初めての経験だったのですごく新鮮でした.なかなか良いデザインがまとまらないため,とりあえず機体を作り始めようということになったのですが,他のチームは既に2日目の最初から機体の作製を初めていたため,私たちのチームはほかのチームに比べ作業が遅れることになりました.
3日目以降は,Zu Daが指示,Youseffがプログラミング,ZhixingとVictorが加工とデザインを行うというような役割分担が自然とできあがっていました.しかし,私はしばらくの間グループの中での自分の役割を見つけられずにいました.とりあえず,デザインに関してはあまり役立てないと思い,物品管理といった雑用から,マシンデザインの視覚化,部品加工等様々なことに挑戦しました.それでも,しばらくはチームの役に立てていないのではないかという不安に苛まれていました.ある日,メンバーにその気持ちを伝えたところ,「じゃあ,3号機をまかせるから,自分なりにやってみてよ」といわれ,3号機の作製という役割を貰いました.
自分の役割ができてからは,自然と時間が過ぎるのが早くなり,気づけば大会を目前に控えていました.私たちのチームは,大会前日のシーディングコンテストの開始ぎりぎりにマシンを作り終えました.意気揚々とシーディングコンテストに臨んだものの,シーディングコンテストでの成績はボロボロでした.マシン操作の練習が十分にできなかったことや,マシンの機構に問題があったことが原因でした.私たちは,この結果を受けて必死に練習と,マシンの改良を行い,大会に臨みました.

 

しかし,結果は惨敗でした.Bluetoothの不調や操作ミスが重なり,あまりポイントを稼ぐことができませんでした.悲しかったですが,チームのメンバーと過ごした日々が本当に充実していて,楽しいものだったので大会の結果はあまり気になりませんでした.

 

ブルーチームの機体(左から1号機,3号機,2号機)

 

  • 謝礼

最後に,IDC2013 in Brazilに際して,様々なご指導を頂きました畠山先生,山北先生に深謝いたします.また,本イベントを開くためにご尽力頂いたUSPの先生方・学生アシスタントの方々,私の長期不在にあたり多くのご支援を頂きました石川先生及び石川研究室の同期・先輩の皆様に感謝いたします.

 

アルハーシミ アルハーシミ(東京電機大学 ロボット・メカトロニクス学科 4年)

I wanted to participate in IDC ROBOCON since I heard about it, and finally I got the chance to go there. It was one of the most interesting experiences I have ever had in my life.

The flight from Tokyo to Sao Paulo was very long and tiring, but once I arrived there the Brazilian IDC people welcomed us and took us to the hotel. Our first day was just exploring around the hotel and little about Sao Paulo.

The next day was our first day in this contest. They put us in groups where there are different students from all around the world and the only language we can communicate with is English. Our group (Black Team) started working from the first day on the robots. Each one was very cooperative and we all agreed on everything.

We had almost 10 days till the competition so we were working every day from 8am to 5pm. It was very tiring yet it was a lot of fun.

The last day was the competition day. It was very stressful and we had some problems with the bet connection. Anyhow we weren’t from the first 3. After the contest they took us to a great Brazilian restaurant. It was very delicious.

Regarding the contest some felt a little sad but I was happy. I knew this competition was not about wining, it was about teamwork and having a world class experience in Building robots.

This competition was great for me and I made a lot of friends from around the world. I hope I can have another experience like this one again.

左:ルームメイトの Ann(Singapore) 右:ルームメイトのYang(Thailand))

佐々木一成(東京電機大学 電子・機械工学 4年)

  • チームとものづくりについて

私は大学のサークルで二足歩行ロボットを作っており、そこで海外のものづくりに興味を持ちIDCロボコンに参加してみようと考えました。とは言え私は英語が大の苦手であり、代表メンバーとして合格した後に畠山先生から「カズは面接の時一番英語ができなかったよね(笑)」と言われるようなレベルでした。しかし、私は今までやってきたものづくりの経験でなんとかなるのではないかと思いそう深くは考えていませんでした。

しかし、そんな私は初日から面食らってしまいました。まず、初日はルール説明とチーム分けとウェルカムパーティーだったのですが、そのルール説明が理解できないというところから始まりました。資料もあるのでなんとなくはわかるのですが細かいルールがわからずじまいで自分は2週間うまくやれるのだろうかととても不安になりました。しかし、そんな不安もチーム分けの時に吹っ飛びました。私のチームはグリーンチームでブラジル人のKhalil、モロッコ人のElias、シンガポール人のGlenn、中国人のShixuというメンバーでした。皆英語がうまく喋れない私にもとてもやさしく、私が何か意見を言おうとして詰まってしまい諦めようとすると「Go ahead! Go ahead!」と自分の意見に興味を持って促してくれて、良い意見を言った時に「Yeah!! Good idea!」とかめちゃくちゃ褒めてくれてとてもありがたかったです。中でもブラジル人のKhalilはリーダーとして声をたくさんかけてくれ、彼のお陰でチームがあまりギスギスしなかったと言っても過言ではないと思います。また、モロッコ人のEliasはチームの中で一番仲良くなることが出来ました。それはなぜかというと同じ喫煙者だったからです。喫煙者はすぐに仲良くなるという言葉がありますがそこは世界共通だったようです。また、シンガポール人のGlennと中国人のShixuはとても技術力を持っており、日本人の私から見てもとても感心しました。

そんなチームで始まったIDCロボコンですが、私は3台あるロボットのうちKhalilとともにマシン2を担当しました。マシン2は洞窟からマップを取って来て船の上に乗せるというロボットで、タブレットPCで洞窟内の映像をパソコンに送りながら操作しなければならない難しいロボットです。初日はマシンのコンセプトを決めました。どこにタブレットPCを設置するのか、アームはどのような機構にするのか、バッテリーとモーターはどこに配置するのか等を決めました。驚いたのは二日目です。なんとどの班も設計図を作らないのです。日本のものづくりだと企画→設計→加工の流れは絶対あるのにそれをしないのです。しかも、ケガキなども行わず材料に直接線を書き込み加工するのでした。日本とは違うものづくりのやり方で最初はとても驚きましたがやってみてその訳がわかりました。それは思いついた考えをすぐに実行しそれに対して評価を行うことでPDCAサイクルの流れをいち早くできるのです。実際に日本でのものづくりよりもフレキシブルにでき、2週間という短い期間ながら最終日にはきちんとしたものを作ることができ8チーム中予選突破し4位という結果を残すことも出来ました。

しかし、できたロボットの完成度を見ると一概にいいとも言えませんでした。新しい考えをすぐに実行でき、短い期間で必要な機能を揃えるには確かに良い方法だと思います。ですが、ロボットの安全性や頑丈さ、精密さなどをできたロボットで見ると接着剤で簡単に止めているところがあったり、タイヤが曲がっていたり、基板が柱一本で支えられてロボットが動くたびに揺れていたり、パーツがポロポロとれたりなどなど、日本では考えられないようなことが度々あって驚きました。その点日本だと安全性や頑丈さ等を設計図を通して考えたりして実際に出来たものは完成度がとても高いと思います。

海外のフレキシブルだけど雑なものづくり、日本の安全性を重視するけど不自由なものづくり、お互いに長所も短所もありますがそれを今回のIDCロボコンで知ることができてとてもためになったと思います。自分も将来エンジニアになったらこの経験を生かしたものづくりをしたいと思います。

 

  • チームとものづくりについて

ブラジルでの生活はとても新鮮なことばかりでした。まず驚いたのはいろんな人種がいた事です。日系人も多くて私自身もポルトガル語で何度も話しかけられてとてもびっくりしました。あとブラジル人はとても明るくて優しい人が多かったです。コミュニケーションがうまく行かず落ち込んでいた時にサンパウロ大学の教授が「あなたはこのIDCというイベントで外国人と協力したものづくりを学ぶためにここへ来た。だから英語ができなくて気にする必要なんて全くない。だれにでも初めての経験というものはあるしこれから学んでいけばいいんだよ。」といってくれたり、ショッピングモールの雑貨屋の店主が「あなたは今まで生きてきて日本語を学んできた。だから英語も自分なりのやり方で覚えていけばいいんだよ。」といってくれたり、現地の人に励まされて元気を取り戻したりといったことがありました。

また、作業が終わってから皆でショッピングモールに行ってご飯を食べたり、ウノをしたり、酒を飲んだり、ディスコに行ったりタイトなスケージュールの中での息抜きがとても楽しかったです。中でもディスコは一番の思い出ででした。自分は皆から結構飲まされてしまいベランベランになってしまったのですが、ブラジルの音楽とダンスを肌で体感できて皆でばか騒ぎできて疲れはしたけどとても楽しかったです。次の日二日酔いで作業が思うように進まなかったのは少し反省しましたが・・・。

 

  • 食事に関して

食事はどれも美味しく、口にあわなくて食べれられないといったことはほとんどありませんでした。中でもブラジルの代表的な料理シュハスコはとても美味しくて最高でした。巨大な肉の塊を係の人がひっきりなしに運んでくるのですが、これがすごい量で日本では見たことないレベルでした。またお昼の学食はモンジョーカと呼ばれる芋の粉をご飯と豆の汁にかけて食べるといったもので、シンプルながらとても美味しかったです。また私はブラジルではガラナばっかり飲んでました。ガラナはブラジルでは国民的なソフトドリンクで私はその味にハマってしまい、日本に帰ってから頻繁に飲むようになってしまいました。また皆で寿司屋に言った時に緑茶が甘かったのと、サーモンにジャムが乗っていたのは衝撃でしたが、それ以外の寿司はとても美味しくて、海外の寿司も馬鹿にできないと感じました。

 

  • IDC全体のまとめ

最初は全世界でトップレベルに頭の良い大学生が集まる大会と聞いて気後れしてしまったIDCロボコンでしたが、蓋を開けてみればものづくりに真摯に取り組み、下ネタや酒や馬鹿騒ぎが大好きな普通の大学生で安心しました。しかし、国によって考え方やものづくりの仕方が全く違うということで少し揉めたりと言ったこともありましたが、そこは納得行くまで話してお互いを理解してものづくりをすることでその方法を学べたような気がします。この経験を活かして社会人になってもものづくりをして行きたいと思います。

芹澤卓哉(東京電機大学 ロボット・メカトロニクス学科 4年)

7月7日に私たちは,日本を出発しました.海外へ行くのは今回が初めてで,とてもわくわくしていました.今回の開催国はなんとブラジル,サンパウロ大学です.日本から飛行機でトランジットを含めて24時間ほどかかります.それほど長く飛行機に乗ったことがなかったので,それだけでも興奮していました.10時間ほどのフライトの後,アメリカのアトランタに到着しました.アメリカの空気を吸って元気を出して,ブラジルへと9時間ほどのフライトでついにブラジルに到着しました.ブラジルでは季節は冬でした.冬といってもぜんぜん寒くなく昼間は22から25℃程度です.とても乾燥しており,日本のじめじめした気候と真逆でとても過ごしやすいです.

初日は,日程が何も組まれていないので,半日ブラジル見学をしてきました.大きな公園,片側6車線の道路など何もかもダイナミックで私はとても感動していました.

次の日からロボット製作がいよいよ始まりました.初日はチーム発表があり,私はREDチームでした.レッドチームは現地のサンパウロ大学のブラジル,中国,シンガポール,フランス,タイ,そして日本の6人チームでした.チームが発表されたらいよいよロボット製作開始です.私は,想像以上に英語が聞き取れず初日は何もわからないまま,ただ流されていました.まさに心が折れていました.

2日目,私はこのままでブラジルに来た意味がないと感じ,チームメイトに1から昨日決めた,ロボットの機構を「ゆっくり」,「丁寧に」教えてくれと伝え,必死に理解をしました.この日からは,完全に何かがふっ切れて,がむしゃらに食らいついていきました.伝わらないことは,絵やジェスチャーで伝えて理解してもらいました.

今回の大会でのロボットは全部で3台です.マシン1およびマシン2は陸上のマシン,マシン3はボートです.私はマシン3の担当でした.マシン製作の上で一番驚いたのが,海外の方は設計図を作らないことです.とりあえずきってみる,サイズが合わなかったら加工をし直す,といった形で日本のものづくりとは大きく異なっていました.最初はこんなものづくりでうまく動くのか疑問でしたが,彼らの,アイディア,発想力は抜群で,簡単にロボットを完成させてしまいました.また彼らは実習経験も多く,さまざまなものづくりを経験しておりました.

私は大学でのワークショップしか経験がありませんでした.また海外の方は日本人とは性格が大きく異なり,自分の思っていることは,はっきりと相手に伝えます.これは簡単なことで大変難しいことです.はっきり言うことで相手との意見の衝突が起こり,ちょっとしたいさかいなどもありましたが,最終的にはお互いを認め,一つのものを作り上げていく積極性には感動しました.いろいろな面で私たち日本人も学ばなくてはならないことがたくさんありました.

あっという間に大会の日になりました.チームメイトたちはサンパウロ大学での最後のひと時を楽しんでいました.心が折れそうになり,チームメイトとうまくやっていけるか心配だったあの初日が嘘のように,みんなと仲良くおしゃべりをしながら遊んでいました.

そして試合会場へいざ出発.開催場所はブラジルの東洋人街の日本フェスティバルで行われました.ブラジルはもともと日本からの移民の方々が多くそのお祭りの一環として開催されました.

いよいよ試合開始です.私たちREDチームは初戦,第二試合,第三試合と問題なく勝ち進みました.そしていよいよ決勝へと駒を進めました.緊張と歓声の中,試合開始です.度重なる練習,問題点の改善を行ったのでスムーズに操作でき見事,REDチームは優勝することができました.思わずチームメイトとハグをしました.

大会の後、パーティでブラジルの高級料理「シュハスカリア」というお肉料理を食べました.パーティで最後の仲間との食事を楽しみながら今回のIDCロボコンは幕を閉じました.

本大会で出会ったチームメイトのことは忘れません.チームメイト連絡先を交換しこれからも交流をしていくつもりです.大会を終えて私は想像をしていた以上のものを得ました.海外での刺激,ものづくりの楽しさ,外国の方々とのコミュニケーション,数え切れないものを体験しました.今後このような体験をすることはないと思います.本当に有意義な時間でした.私の宝物です.最後に,このような体験ができる私は本当に幸せと感じるとともに,参加させていただいた先生方には感謝の気持ちでいっぱいです.本当にありがとうございました.