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6/1 東京「メカトロニクス」大学?

ロボット・メカトロニクス学科 学科長
中村 明生

「ロボット・メカトロニクス学科」と聞いて,皆さんはどのような学科を想像するでしょうか.漢字がなく,カタカナばかりで何だかちょっと怪しく見えるかもしれません.

「ロボット」という言葉は,きっと多くの人が知っていると思います.アニメや映画に登場するロボット,工場で働く産業用ロボット,家庭で使われる掃除ロボット,ファミレスの配膳ロボットなど,最近ロボットも身近になってきましたね.

一方で,「メカトロニクス」という言葉には,あまり馴染みがないことでしょう.でも実は,この「メカトロニクス」こそ現代のものづくりを支える,とても重要で,そして夢のある技術なのです.

メカトロニクスとは,簡単にいえば,機械,電子・電気,情報,制御を組み合わせて新しい機器やシステムをつくる技術です.たとえば,自動車が安全に走るためのブレーキ制御,スマートフォンのカメラの手ブレ補正,エアコンや洗濯機などの家電,駅の自動改札,電車や飛行機の運行システム,医療現場で使われる検査装置や手術支援機器など,私たちの身の回りの様々なところでメカトロニクス技術が使われています.

ロボットは,メカトロニクス技術の代表的な応用例のひとつです.ロボットを動かすには,仕組みや構造を考え,部品を加工するための機械技術,モータやセンサを扱う電気・電子の知識,周囲の状況を判断する情報理論が必要です.つまり,ロボットを学ぶことは,メカトロニクスを総合的に学ぶことでもあるのです.

さらにおもしろいことに,メカトロニクスは英語では”mechatronics”と表現されますが,実は日本で生まれた言葉なのです.安川電機の技術者が1960年代後半に”mechanics”と”electronics”を組み合わせて作った言葉が,今や世界中の研究者や技術者に使われています.日本初の言葉が世界のものづくりを表す共通語になっているのです.

機械と電気電子を合わせて「機電」,これをひっくり返すと「電機」,あれ? 「東京電機大学は,もしかすると東京「メカトロニクス」大学なのでは?」 そんな少し強引な連想も,あながち外れていないかもしれません.

ロボット・メカトロニクス学科では,機械,電気電子,情報,制御をメカトロニクスの基盤となる4分野として学びます.なかでも制御を一つの核としながら,機械制御,電気電子制御,情報制御を主軸として,分野を横断的に結びつけていきます.一つの専門だけを深く学ぶのではなく,複数の技術をどう組み合わせれば,社会で役に立つシステムを実現できるのかを考えることが,本学科の大きな特徴です. 自動運転車,介護・福祉ロボット,災害対応ロボット,ドローン,スマート工場,医療・リハビリテーション機器,環境保全のためのロボット,そしてまだ誰も見たことのない未来の機械たち.これらを支えるのは,まさにメカトロニクスの力です.

なんと欲張りで,なんと素晴らしい学科なのでしょう. 機械も,電気電子も,情報も,制御も学ぶ.そして,それらを組み合わせて,新しい価値を生み出す.それは,とても面白く,とても頼もしい学び方ですよね.

来年の春,このメッセージを読んでくれた皆さんと,東京「メカトロニクス」大学,もとい,東京電機大学のロボット・メカトロニクス学科でお会いできることを楽しみにしています. とはいえ,春まで待つ必要はありません.6月半ばと8月初めにはオープンキャンパスがありますので,一足お先にお会いできます.皆さんの先輩である学生たちと一緒に,お待ちしています.